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蓄電池を使って売電効率を上げる方法、および、FITの契約終了後の主な売電先などをご紹介します。
太陽光発電から生まれた電力を売電している日中でも、世帯では最低限の電力を自家消費しなければなりません。この自家消費分を太陽光発電から回すのではなく、夜間の割安価格で貯めておいた蓄電池から回せば、その分、日中に売電できる量が増加することになります。この仕組みのことを、蓄電池による「ダブル発電」と言います。
この方式の「ダブル発電」について、実質的には「夜間の安い電力を買い、FITの高い価格で転売している」ことと変わりないため、2018年までは一定の規制がありました。ところが2019年度以降にFIT認定された太陽光発電システムについては、この規制は適用外。蓄電池を使った「ダブル発電」で、効率良く売電できるようになりました。
蓄電池による「ダブル発電」を行うと、単純に、蓄電池で自家消費している分だけ売電量が増えることになります。この理屈で売電量が増加する仕組みのことを、押し上げ効果と言います。
自家消費した後に余った電気を買い取ってもらう方式を、余剰買取と言います。たとえば一般的な家庭の屋根で発電した場合には、発電量の約3割を自家消費に、約7割を余剰買取に回していると言われています。
この場合、もし世帯で節電して自家消費量を約2割に抑えた場合、余剰買取には約8割を回すことができます。つまり、売電している日中の自家消費量を節電すれば、その分、売電収益を増やすことができる、ということです。
たとえFITの契約期間が満了になったとしても、発電システムさえ故障していなければ、以後も多くの民間企業が電力を買い取ってくれます。ただしその買取単価は、FITに比べると大幅に安め。少しでも売電収益を上げるためには、蓄電池を活用したダブル発電や節電に加え、より電気を高く買ってくれる業者選びも大切なポイントです。
丸紅新電力とパネイルの共同出資により、2018年に設立された会社。余剰電力の買取に加え、利用者に各種の返礼品を用意している点が丸紅ソーラートレーディングの特徴です。
九州電力管内で利用できる買取プランの単価は、「SHARPプラン(九州電力管内)」が8円で、「地域応援プラン」が10円。「地域応援プラン」を利用すれば、「丸紅特産品ポイント」が付与されて地域の特産品と交換できるオプションが付いてきます。
2005年に設立された茨城県水戸市の会社。電力小売や買取をはじめとした各種エネルギー事業を展開している会社です。
鹿児島で利用できる余剰電力買取プランは「スマートFIT(中部、関西、中国、九州電力管内)」。買取単価は10円と、同業他社の類似プランの中では高めです。
買取プランの利用者は、発電量見守りサービス(発電量が正常かどうかの確認と連絡)や訪問点検サービス(売電単価のうち2円を費用とした定期的な訪問点検)などの大オプションを利用することができます。
2015年、愛媛県松山市で設立された電力小売業者。サービスの一環として、余剰電力の買取も行っています。
いくつかの買取プランを用意していますが、九州電力管内で利用できるプランは「スタンダードプラン」と「スタンダード+プラン」の2種類。それぞれ買取単価は10円と11円になります。
プランによって点検オプションが付帯することもありますが、残念ながら「スタンダードプラン」と「スタンダード+プラン」では、点検オプションを利用できないようです。
1972年に設立され、2021年現在で50年弱の歴史を持つ旭化成ホームズ。建築関連の総合企業として、特に都市型生活にマッチした提案を積極的に行っている会社です。
用意している余剰電力買取プランは2種類。蓄電池がセットになったプランと、セットになっていないプランです。買取単価は、それぞれ12円と10円に設定されています。
なお旭化成ホームズの各プランには、返礼品や点検サービスなどのオプションは付帯していないようです。
利用条件を満たすことで高単価での余剰電力買取を行ってくれる業者もあります。以下、買取単価20円以上の4業者をセレクトしてみました。
指定するマンションに居住している人が利用できる、芝浦電力の余剰電力買取サービス。買取単価は30円と、FIT卒業後の買取先の中でも非常に高い設定となっています。
ニューガイア四季彩の丘・ニューガイア高野・ニューガイア上石田・ニューガイア博多東・ニューガイア空港通り・ニューガイア大刀洗に居住し、なおかつ芝浦電力と電気契約を結んでいる世帯が利用できます。
電力小売り業で有名なLooopが行っている余剰電力買取プラン。九州電力エリア限定の買取サービスで、送受電の損失20%を控除した電力量の売電になります。
買取単価は23.4/24.4円。Looopでんきを利用していること、エコキュートおよび電気温水器を所有し、昼間稼働にて設定することを条件に利用することができます。
NTT西日本とオムロンの共同出資で設立されたNTTスマイルエナジーが提供している余剰電力買取サービス。各種の余剰電力買取プランを用意していますが、それらの中でもユアプレミアムは買取単価が20円と、各種社内プランでは最高値の設定です。
2021年6月30日までに卒FITを迎え、かつ「蓄電池+ちくでんエコめがね」を購入し、受付期間内に当該プランを申し込むことが、ユアプレミアム利用の条件となります。
多くの余剰電力買取プランを用意しているNTTスマイルエナジーですが、それらプランの中でも、ユアプレミアムと並んで最高値の買取単価を設定しているプランがプレミアム買取Plus10。買取単価は、ユアプレミアムと同じ20円になります。
2021年6月30日までに卒FITを迎え、かつ「蓄電池+ちくでんエコめがね」を購入し、受付期間内に当該プランを申し込むことが、プレミアム買取Plus10利用の条件となります。
ここでは上記の条件に基づき、鹿児島エリアに所在し、自社施工を行っていることを第一条件に、かつ太陽光発電の知識が深い「太陽光発電専門」、もしくは、「太陽光発電を事業化している」会社を探しました。さらに、そこから創業年数の長い3社をピックアップしています。(2022年1月時点)