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蓄電池の設置場所について

ご自宅、あるいや店舗やオフィスビルなどにおいても蓄電池を設置するメリットは数多あります。しかし、いざ設置しようとする場合、どこに設置すればよいのか、悩んでしまいがちですね。

ここでは、蓄電池を設置する場合、向いている場所はどこで、どんな特徴があるのか、逆に向いていない場所はどこで、どんな理由があるのかといった基礎知識を取りまとめて紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

蓄電池設置に向いている場所

ひと口に蓄電池と言っても、その大きさや重量はメーカーによっても、蓄電池の容量によっても異なってきます。それゆえ、蓄電池の導入する場合は前もって、設置場所の向き、不向きを理解しておき、ご自宅、あるいはオフィスや店舗などにそうした場所を確保できるか、どのサイズの蓄電池なら設置可能かということを踏まえた上で、製品選びに進むというプロセスが必要になります。では、具体的に、蓄電池設置に向いている場所を見ていきましょう。

蓄電池の重量に耐えられる頑丈さ

屋内に設置する場合はもちろん、屋外の場合でも、蓄電池の重量に耐えられるだけの頑丈さがあるかどうかが、大きな鍵となってきます。そもそも蓄電池というものは、軽いものでも50kg程度、重いものだと150kg以上という場合も珍しくありません。

そうした重量物に耐えられるだけのしっかりした頑丈さが求められます。とりわけ屋内設置の場合は、床が抜けるといったことがないように、万全の注意が必要です。屋外の場合は、鉄筋コンクリートの基礎の上などが適していると言えるでしょう。

地面よりも嵩上げされ高くなっている場所

あらためて申し上げるまでもなく、蓄電池は電気機器の一種であり、水分が大敵です。製品の多くは防水対策がなされており、雨粒があたっても大丈夫なようにはなっています。しかし、近年では毎年のように豪雨災害が起きており、住宅地が水浸しになるという事象も珍しくありません。

それゆえ、蓄電池を屋外に設置する場合は、嵩上げされ地面よりも高くなっている場所が適しています。そうした意味で鉄筋コンクリートの基礎の上は、上記の重量面での理由に加え、こちらの理由でも適した場所となっています。


直射日光が当たらず、湿気がこもらない場所

蓄電池というものは、熱や湿気が大敵です。それゆえ、適度に換気がされて熱や湿気のこもらない場所を選ぶ必要があります。例えば屋内設置の場合、階段下やクローゼットのなか、脱衣所や洗面所などはスペース的には設置しやすい場所ですが、熱や湿気対策の観点から、お勧めとは言えません。

屋外の場合は屋内に比べ、湿気対策のハードルは下がりますが、逆に直射日光への対応が求められます。おすすめは建物の北面、それが難しければ東西面といった具合です。その上で必要に応じ、日よけ板なども併用するとよいでしょう。逆に、建物の南面に設置するのはNGとされています。ただし、メーカーによっては日よけ板の併用で南面への設置を可能としているケースもあります。メーカーに確認してみるとよいでしょう。

蓄電池設置に向かない場所

まずは念のため申し上げておきますと、上記で紹介した「適している場所」の逆は、蓄電池の設置に不向きということになります。この点は今一度、しっかりと踏まえておいてください。その上で、蓄電池というものはその性質上、どうしても設置は難しい場所や地域柄というものもあります。この点に関しても、予め知識を深めておいてください。

寒冷地

蓄電池設置に不向きな場所の筆頭に挙げられるのが、寒冷地になります。蓄電池のメーカーや機種にもよりますが、概ね最低気温がマイナス10℃を下回る場所では、機能が停止したり、装置そのものが故障する可能性が高くなるため、設置不可とされるケースが多くなってしまいます。九州エリアの場合はそこまでの低温になるとは考えにくいですが、標高が高いエリアなどの場合は、事前に設置の可否をメーカーに確かめておくことが賢明です。ちなみに標高1500mを超える場合、設置不可となるケースが多くなるようです。

塩害地域

上記の寒冷地と並んで、蓄電池設置に不向きの土地柄は沿岸部の塩害地域になります。これまた説明するまでもありませんが、蓄電池は精密な電子部品の集合体です。それゆえ、塩分が含まれる潮風にさらされると、機器内部の絶縁不良やショート、部品の腐食といったことが起きやすくなってしまいます。それゆえ、メーカーによって多少の差異はありますが、海岸線からの距離によって塩害地域ならびに重塩害地域を区分けし、蓄電池設置の可否を決めています。

ただし海岸線からの距離といっても、外海と湾内では条件が異なる場合があり、またメーカーによっては塩害対策を施すことで設置可能となる場合もあります。もちろん潮風が直接当たらない屋内設置であれば、塩害地域でも蓄電池を活用することができます。以上の踏まえ、海に近いエリアにお住まいの方は、メーカーに設置の可否を問い合わせてみてください。

その他にもある、蓄電池設置不可の場所

例えば木くずが大量に発生する木工所や産業廃棄物処理施設など粉塵が多く発生しやすい場所は蓄電池設置不可となる可能性が高くなります。また交通量の多い幹線道路沿いなどの場合も、振動によって影響が及ぼされる場合があり、メーカーによっては設置不可とされる可能性もありえます。加えて農家の場合、稲藁や乾燥した牧草など燃えやすいものの近くに設置することはできないため、蓄電池から離れた場所に保管する必要があります。

さらには、一般家庭の場合に該当するケースは稀ですが、高圧電線や変圧器の近く、温泉などのガスや蒸気が発生する場所なども蓄電池の設置は不可となります。

以上、説明しました通り蓄電池を設置する場所には向き・不向きがあり、明確に設置不可となるケースも少なくありません。まずはご自宅、あるいは設置を希望される場所が上記の条件をクリアしているかどうかをしっかり確かめてみてください。その上で、判断がつきかねるという場合は、蓄電池のメーカーもしくは設置業者に問い合わせてみてください。適切な対応策を講じることで、設置が可能となる場合もありますので、「どうせ無理」とはじめからあきらめてしまうというのは早計です。

蓄電池の騒音

蓄電池を屋内・屋外のどちらに設置するにしても気になるのが騒音です。一般的な家庭用蓄電池の運転音の大きさは約35~40dB以下とされており、図書館や静かな住宅街の昼間と同じくらいのレベルになります。エアコンの室外機よりも静かなので、基本的に蓄電池の運転音が気になるということは少ないでしょう。ただし、屋内に設置する場合は、寝室など些細な音でも気になる場所への設置は避けた方が良いかもしれません。

蓄電池の運転音が気になるのであれば、「防音壁で囲む」「音が多少しても問題ない場所に設置する」などの騒音対策を検討してみましょう。また、防音対策を講じてくれる業者を選ぶのもおすすめです。

蓄電池の設置手順

実際に蓄電池を設置する際、どのような手順で行なわれるのかについて解説します。

事前の現地調査

まずは施工業者が現地に赴き、希望する蓄電池の設置場所に十分なスペースが確保されているか、設置基準を満たしているかどうかの調査を行ないます。

屋内への設置を希望する場合は、床面が重量に耐えられるか、熱がこもらない環境かを確認。屋外の場合は、直射日光が当たらない場所か、隣家との間にスペースが十分にあるかなどがチェックされます。また、特定負荷分電盤やリモコンなどの周辺機器の配置・配線の取り回しなどの確認も行ないます。

太陽光発電と併設する場合は、太陽光発電の設備や配線経路の確認も必要です。

基礎工事

基礎工事では、安定した蓄電池の設置場所をつくるためにコンクリート基礎を打ちます。基礎工事にかかる期間は、コンクリートが固まるまでの1日~2日程度。蓄電池のメーカーや型式によっては、メーカーが推奨している簡易基礎を用いる場合もあり。屋内設置の場合は、基礎工事を行なう必要はありません。

蓄電池と周辺機器の取付

コンクリート基礎が固まったら、いよいよ蓄電池本体の取付工事が開始されます。取付工事では、まず納品された蓄電池を組み立て、コンクリート基礎にアンカーボルトなどで固定。屋内設置の場合は、蓄電池が倒れないように壁面にボルト等で固定します。壁面の種類や幅木の有無によって施工方法が変わるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

蓄電池本体の取付工事が完了したら、蓄電池用のパワーコンディショナや特定負荷分電盤の設置を行ないます。

配線工事

蓄電池や周辺機器の取付工事が終わったら、次は配線工事に移ります。配線工事は蓄電池本体、蓄電池用パワーコンディショナ、住宅分電盤、特定負荷分電盤という流れで配線を接続していくのが基本です。場合によっては、蓄電池とパワーコンディショナの間にコンバータと呼ばれる機器が入ることもあります。

太陽光発電と併設する場合、太陽光発電用のパワーコンディショナと蓄電池用のパワーコンディショナを配線で接続する必要があります。また、ハイブリッド蓄電システムを設置する場合は、既存のパワーコンディショナを取り外してハイブリッドパワーコンディショナへの置き換えが必要です。

そのほかにもHEMS等を設置している、出力抑制対応の通信ユニットが必要など、ケースに応じてLANケーブルやWiFi無線などの設定を合わせて行なうこともあります。

蓄電池の設定と最終確認

配線工事が完了したら、パワーコンディショナや専用のコントローラーなどを使って蓄電池の設定を行ないます。設定作業で確認される内容は主に以下の通りです。

普段の連携運転時の充放電条件から非常時の挙動までの設定を行なうため、内容を理解したうえでの作業が求められます。たとえばモード設定が間違っていた場合、蓄電池の効果を十分に得られないということになりかねないので注意しましょう。また、設置後も強制放電モードやエラー発生時など設定の変更が必要になる場合もあるため、こういったときの対応方法も確認しておくと安心です。

設定が終わったら、蓄電池が正常に動作するか最終確認を行ないます。最終確認では実際に住宅用分電盤のブレーカーを落とし、停電にになった状態を意図的につくって特定負荷分電盤に接続された家電が正常に動作するかを確認。問題がなければ、蓄電池の設置工事は完了となります。

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