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蓄電池の技術

このページでは、蓄電池に使われている技術について種類や特徴を解説しています。

現在の蓄電池の技術

ここでは蓄電池の技術として知られているものの中から、現代の蓄電池技術として代表的なものを紹介しています。

リチウムイオン電池

幅広い製品や業界で使われている蓄電池技術であり、+極と-極の間でリチウムイオンが交換されることによって充電・放電が行われる仕組みです。+極や-極、電解質、セパレータなど各部品や原料において様々な技術開発が進められていることも特徴です。

デメリットとしては有機溶媒を電解質に使うことで事故のリスクや性能低下が課題としてあります。

全固体電池

液体によって使われてきた電解質を固体物質で置換した電池であり、液漏れのリスクや悪影響を回避することが可能です。リチウムイオン電池の発展系と考えることができますが、液体の電解質を固形化した上でイオン伝導性を向上する方法など技術的な難しさもあります。

シリコン負極電池

全固体電池の中でも、-極の材料にシリコンを採用したものです。これにより大容量化を目指せます。

空気電池

+極活性物質に酸素を用いた電池であり、電池内部の活物質が-極側だけで構わないことが特徴です。高エネルギー密度を追求できますが、過電圧の副反応でサイクル寿命の低下が懸念されます。

鉛蓄電池

電極に鉛を採用している二次電池であり、1859年に発明されました。現在はニッケル亜鉛電池など代替可能な蓄電池の開発が進められていることも特徴です。

その他の蓄電池技術

上記の他にも、NAS電池やレドックスフロー電池、次世代スーパーキャパシタといった様々な蓄電池技術が存在しています。

蓄電池における懸念点

蓄電池技術ごとにメリット・デメリットがある

蓄電池には様々な技術が開発・応用されており、1859年に誕生した鉛蓄電池から高エネルギー密度を期待できる金属空気電池、さらにはより高度な技術やシステムを有する蓄電池まで色々な製品やアイデアが世界的に研究されています。

しかし、完全に安全性とエネルギー効率を高度に両立した蓄電池を実現することは容易でなく、扱えるエネルギー密度が高い反面、マテリアルのコストが高かったり、サイズの小型化が叶えられる反面、製造技術が複雑であったりと、それぞれの技術にメリット・デメリットがあることも重要です。

開発技術や製造に必要な材料の確保が難しい場合もある

蓄電池の種類によっては、製造にレアメタルなど希少物質を必要とすることもあり、コストの増加や材料確保のハードルの上昇といった課題も無視できません。

また、材料のレアメタルを再利用によって有効活用しようとしても、機能低下が発生してしまうケースもあり、熱暴走や寿命低下、性能劣化といった問題を解消しつつ将来的にメリットのある蓄電池技術を実現していくことが目指されています

法規制による使用禁止

蓄電池に使われている原料や製造技術、また製品としての安全性など、様々な点から特定の蓄電池技術や蓄電池が法律によって規制対象になることもあります。

規制対象になれば異なる蓄電池技術を使わなければなりませんが、エネルギー源が変わることでシステムそのものの改変が必要になることもあり、常に新しい環境へ備えておく姿勢も必要です。

蓄電池の新技術

蓄電池の技術の中でも、特に「空気電池」や「全固体電池」、「植物由来カーボン利用蓄電池」など、現在進行形で研究開発が進められている新技術について解説します。

現在の蓄電池のデメリット解消を目指して

鉛蓄電池やリチウムイオン電池、NAS電池など一般的に普及している蓄電池にも様々なものがありますが、製品や技術によって機能劣化やエネルギー密度の低下、事故リスクの増大など様々な課題を抱えていることが無視できません。

そのため、蓄電池技術として新しいシステムや反応経路の研究・開発が進められており、体積エネルギー密度と重量エネルギーの両方において小型化と軽量化を目指しながら、さらに機能強化と安全性向上についてもメリットを追求する取り組みが続けられています。

空気電池の仕組み

すでに概要を説明したとおり、空気電池(金属空気電池)は+極に空気中の酸素を使い、-極にリチウムやアルミニウム、マグネシウムといった金属を利用する蓄電池です。

正極活物質を空気中の酸素によってまかなえるため、理論的には莫大なエネルギー密度を叶えられることになり、「究極の電池」とも呼ばれます。将来的に大容量かつ高密度エネルギー蓄電池を叶えられるシステムとして期待されている蓄電池です。

植物由来カーボン利用蓄電池

蓄電池の-極に使うカーボンを、植物性バイオマスなどの植物由来物質から生産した蓄電池です。グラファイトよりも安定的な構造を有する植物由来カーボンはショートのリスクを回避しやすい他、レアメタルを必要とせずサステナビリティへの配慮にも適性があると考えられています。

また、植物由来カーボンはリサイクル性にも優れていることがポイントです。

全固体電池

一次電池であれ蓄電池(二次電池)であれ、長期保存によって液漏れのリスクが増大したり、漏れた液体電解質が人体や設備へ有害な作用を示したりすることも少なくありません。

そのため、電解質を固体によってまかなうことができれば、液漏れリスクを解消しつつ電解質の安全管理を効率化することが可能です。また、セパレータを必要とする液系蓄電池に対して、固体電池はセパレータを必要としないためシンプルな構造で再現できることもポイントです。

現在は、電解質を安定的に固体化する方法や、固体電解質によって安定的な蓄電・放電をコントロールする技術の開発が進められています。

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